マイクロフィルムとは、書類や図面を微小サイズに縮小してフィルムに記録したものであり、日本では1958年から富士フイルムが製造しています。書類や図面をそのまま保存するよりも大幅に省スペース化できるだけでなく、長期保存に適し記録の法的証拠能力も認められております。
近年、デジタル化が進み、デジタルデータあるいはデジタルメディアが主流となってきているものの、現在でもマイクロフィルムのメリットとして、(1)100年単位の長期保存に耐えることと、(2)可視情報をそのまま記録するため見読性の維持が期待できることがあげられます。
マイクロフィルムは期待寿命500年とも言われています。現時点で長期保存に優れるとされている、磁気テープや長期保存用光ディスクなどのアーカイブ用メディアと比べても長期間の保存に耐えます。
マイクロフィルムの種類
16mmロールフィルム
ロールフィルムはロール状のフィルムで、リールに巻いて保管されるものです。
ロールフィルム撮影方法
シンプレックス (標準撮影法) |
フィルムの長さ方向に順次1列に撮影していく方法です。 | 収納量:16mm:ハーフサイズ約2,500コマ(100フィート30.5m) | |
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デュープレックス (表裏同時撮影法) |
撮影フィルムの長さ方向に、順次被写体の表と裏を2列にフィルム上に同時に撮影する方法です。 | ||
デュオ (往復撮影法) |
ロールフィルムの1/2幅に、フィルムの長さ方向に順次1コマずつ片側撮影をしていき、一方が終わったら、逆にフィルムを装填して反対側に順次撮影していく往復撮影方式です。 | ||
カートリッジ Ansi/3M) |
カートリッジ式フィルムは、ロール・フィルム(16mm)をカートリッジに収納したものです。ほとんどの場合コマの自動検索が可能になっています。 |
35mmロールフィルム
ロールフィルムはロール状のフィルムで、リールに巻いて保管されるものです。
収納量: | 35mm:フルサイズ約650コマ(100フィート30.5m) |
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ジャケット
マイクロフィルムジャケットは、ロール・フィルムを数コマ単位でカットし、透明ポケットが付いたシート(ジャケット)に入れて、マイクロフィッシュのように使用できるようにしたものです。
収納量: | ジャケット:60コマ(16mm)、6コマ(35mm) |
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マイクロフィッシュ/COMフィッシュ
マイクロフィッシュは、シート状のフィルムに画像を碁盤目状に配置したものです。一般に30コマ、60コマ、48コマ、98コマ、244コマ、270コマなどの種類があります。COMフィッシュはコンピューターが創りだしたデータを人間が読むことのできる文字や数字に変換し、それを光学的にマイクロフィルムに記録したものです。
収納量: | マイクロフィッシュ/ COMフィッシュ:60コマ、98コマ、244コマ、270コマ。 |
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アパーチュアカード
アパーチュアカードは、35mmのロールフィルムのコマを1コマから数コマ切り取り、窓状に切り抜いてあるカードに貼り付けたもので、新聞や図面などのファイリング用に用いられることが多い形態です。
収納量: | 収納量:アパーチュアカード:1枚当たり1コマから数コマ |
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法的証拠能力
マイクロフィルムを「謄本」とするために、下図の「証明方式」という撮影方法があります。この撮影方式は、日本マイクロ写真協会(現・日本文書情報マネジメント協会)によって、昭和40年代に確立し全国に普及させた結果、今日ではマイクロフィルムの法的証拠能力は当然のものとして受け止められるようになり、多くの官公庁や企業で採用されています。
高い解像力
デジタル画像に比べ
高い解像度を持つ夢の媒体
- マイクロフィルムは3000dpiに相当する銀粒子で高画質なメディア
- グラデーションがあり、電子画像に比べ情報量が多い
撮影スピードが驚異的!
- 16mm平床式カメラ参考値(撮影スピード0.2秒程度)
適正な管理の下、
マイグレーションは
必要無いメディア
- JIS規格(Z6009-1994)の定める条件下で期待寿命が最大化
システムに依存しない
可視画像のため、
文明が滅びても
拡大する術があれば
閲覧することが出来る
- ハードウエアに依存しないため、ウィルス攻撃や通信トラブルとも無関係
- デジタルデータもマイクロフィルム化しBCP対応
マイクロフィルム化に適した書類
業種 | 書類 |
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国・自治体 | 公文書、届出書類等 |
ゼネコン | 竣工図面、完成図書等 |
大学・研究機関 | 新聞、古文書、貴重図書 |
歴史資料館 | ー |
生命保険 | 申込書、請求書等 |
信頼性が高い
法的な記録として広く活用
→改ざん出来ない本物の写し
→元情報からそのまま複写したマイクロフィルムは法的証拠性を持つ
マイクロフィルムの
プロフェッショナル
文書情報管理士の有資格者がサービス提供
- 公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会の認定資格を持ち経験豊富なスタッフを中心としたプロジェクト管理により、正確かつ効率的な文書管理の規格を策定し、電子化から保管・廃棄に至までのサイクルをワンストップでご提案いたします。
マイクロフィルム作成をトータルで行える企業グループです。
- マイクロ写真撮影から機材メンテナンスまで対応企業体
- 仕事を止めないワンストップサービスの実現
マイクロフィルムからの多種多様なメディアへ変換
マイクロフィルムは、多種多様な機器により「デジタル化」「マイクロフィルム複写」「普通紙へのコピー」が可能です。
当社では、マイクロフィルムからのメディア変換サービスから機材販売/保守サポートを行える体制を構築しております。
いろんな
出力メディアに対応
マイクロフィルムの健康診断いかがでしょうか?
- フィルムから何か異臭がしたり、平面性・べたつきが気になりましたら、当社へご相談ください。
- 専門のスタッフがマイクロフィルムの体調を確認し、処方をご提案します。
*酢酸ガス吸収剤
*調湿剤 - マイクロフィルムからマイクロフィルムを複製出来ることをご存じですか?
電子化してファイルにも出力
- 高速で電子化する機器を多数保有(カタログ値 A4サイズ解像度200dpi 330駒/分)
- JPEG2000/TIFF/PDF等各種フォーマット変換に対応
紙にも出力可能
- フィルムから普通用紙にプリントアウトが可能
- 図面はA0出力も可能
日本国内メーカー様と協業
マイクロフィルムの国内唯一の製造メーカーの富士フイルム株式会社と1959年から取引を開始
- マイクロフィルム市場の構築
- 各種機材の開発と保守サポート協業
コニカミノルタジャパン株式会社とマイクロフィルム検索/出力機器協業
- 新コンセプト機器 LS5000シリーズによるパソコンへの電子化画像の出力提案
- スクリーン投影方式の機器 LVシリーズによるパソコンへの電子化画像と普通紙への出力提案