X線画像検査をトータルにカバーする富士フイルム社製のデジタルX線画像検査システムやIXフィルム、自動現像機やフィルム乾燥機シャーカステン、X線発生装置など、非破壊検査機材を提供しております。
デジタルX線
検査システム
FCR DYNAMIX SYSTEM
FCR(フジフイルム・コンピューテッド・ラジオグラフィー)は、富士フイルムが独自開発した、X線画像の撮影からデータ管理までのワークフロー全てをデジタル化したX線検査システム。
非破壊検査の対象物に合わせて最適な画像に自動調整し、肉厚差の大きな対象物でも鮮明に表現します。
読取装置として、高感度センサーIP(イメージングプレート)(※)にレーザーを当て光学スキャナーで情報を読み取る 「DynamIx HR2」 と、DDA(Digital Detector Array)本体に直接X線を照射しデジタル画像へと変換する 「DynamIx FXR」 の2種類をラインアップしています。
- (※)イメージングプレート(IP)は「ポリエチレンテレフタレート(PET)」材の上に特殊な「蛍光体」が塗布されています。
X線撮影を行うと、この「蛍光体層」に検査対象を透過した放射線が、線量に比例した電子的エネルギーとして、全面に分布した形で一時的にメモリーされます。
画像表示・計測ソフト
DynamIx VU

DynamIx VU
- Image Intelligenceによる自動画像処理で、検査に最適な画像を提供します。
- マニュアルいらずの簡単操作。
- 検査効率化ツールや画質検査効率化ツールの搭載で、省力化を実現。
- オプションのソフトウエアを導入することで、リモート検査や他社との画像共有が可能です。複数拠点の検査画像をVUサーバーで一元的に管理し、効率的なワークフローを構築することができます。
Image Intelligence(自動画像処理)
Image Intelligenceが自動で検査に最適な画像を提供します。
細かいきずに加え、対象物を自動で検知し検査に最適な画像処理を行うため、手動での画質調整は不要です。

配管の減肉腐食検査。保護材を巻いた状態でも管壁の外側・内側を鮮明に
マルチ周波数処理(富士フイルム独自技術)
X線画像に含まれる周波数を活用し、高周波領域で「きず」をとらえ、低周波領域で大きな構造物をとらえることで、画像全体が鮮明で検査しやすい画質へと自動的に処理しています。


DynamIx VU 紹介動画
検査効率化ツール
ラウンドメジャー
きず計測ゲージと同じような使用感でブローホール・ポロシティなどの大きさを簡単に計測できます。
ガイド付き計測
きずの大きさ・配管厚みを計測する際、対象物がどんな角度であっても垂線が引きやすく、さらに計測結果をリアルタイムで表示できるため簡単に計測できます。
画質検査効率化ツール
基本空間分解能の計測をより簡単に
Duplex Wire上に線を引くだけで、自動的にiSRbを計測します。

規格に対応した画質判定を省力化
「DynamIx VU Judge」(オプション)を導入いただくことで、画質の判定条件を入力するだけで、SNR.Nなどの画質指標を自動算出し、検査員の判定をアシストします。

※リモート検査や他社との画像共有等のソフトウエアや肉厚測定ツール(オプション)については当社までお問い合わせください。
IP画像読取装置
DynamIx HR2・イメージングプレート

DynamIx HR2
イメージングプレート(IP)にX線を照射し、専用のスキャナーで読み取ることでデジタル画像へと変換するシステムです。
高精細な25μmから100μmまでの幅広い読み取り解像度に対応。
IPは柔軟に曲げることができるためフィルムライクな撮影が可能であり、繰り返し使用することができます。
ダイナミックレンジが広いため再撮影のリスクも低く、デジタル化を初めてご検討されているお客さまへおすすめです。
高精細・高解像度を実現
25μmの高解像度読み取りで正確なきず検査を可能に


対象物に合わせて最適なIPを選択可能
感度と鮮鋭度の特長からニーズに合わせて最適なIPを選択いただけます。
- 高鮮鋭&高感度ハイブリッドタイプ FR-3 ≪NEW≫
- 高鮮鋭タイプ UR-1
- 高感度タイプ ST-V
用途例

高鮮鋭を維持しながら高感度を実現

25μm読み取りで高鮮鋭画像を実現

高感度100μm読み取りで厚物試験体に最適
手差し読み取りで効率化を実現
手差しトレイを活用することで、IPを直接読み取ることができます。
X線照射面を下にして読み取ることで光の影響を軽減します。
またIPを前面から挿入・排出可能な独自機構で、最大長さ152cmの長尺IP読み取り時も、コンパクトな作業スペースを維持します。



DynamIx HR2 紹介動画
デジタル検出器
DynamIx FXR / DynamIx FXR Pad

DynamIx FXR

DynamIx FXR Pad
ラインアップ
検査現場の作業環境に合わせて最適な機種を選択できます。
- DynamIx FXR
製造現場(工場)での検査に最適な据え置きタイプ。高エネルギーに対応可能。 - DynamIx FXR Pad
軽量のポータブルタイプ。屋外での現場検査に最適。
積算平均処理を行うことでノイズを低減
DDAでは画像を重ね合わせる積算平均処理を行うことにより、画像の平均化処理を行いノイズを低減させ、像質を向上させることができます。

DynamIx FXR

製造現場(工場)での検査に最適な据え置きタイプの「DynamIx FXR」
16×16インチの大型サイズ「XRD1611」は、15MeVまでの高エネルギーに対応可能です。
DynamIx FXR Pad


屋外での現場検査に最適なポータブルタイプ「DynamIx FXR Pad」
14×17インチの大型タイプ「NDT1417MA」と、10×12インチの小型タイプ「NDT1013LA」の2機種をラインアップします。
両機種とも軽量であることに加え、防水・防塵性能を備えており、屋外での現場検査に適しております。
アナログX線
検査システム
IXフィルム
フィルムRT ワークフロー
感度・コントラスト・鮮鋭度・粒状性などに優れた特性を持つ
X-レイフィルム

X-レイフィルムと処理剤の優れたコンビネーションは、X線写真の"高画質化"と"スピード化"を実現し、検査の能率をさらに高めます。
種類と特長
フィルム品種 | 適用例 | 特長 |
---|---|---|
IX25 |
|
極超微粒子、超高コントラスト、卓越した高鮮鋭度のフィルムです。 非常に微細な欠陥あるいは内部構造の検出に有効。 一般にはダイレクトまたは鉛はく増感紙と使用されます。 (このフィルムは自動現像機処理専用です。また乾燥温度は5~10℃高めにしてお使いください。) |
IX30 |
|
極超微粒子、超高コントラスト、超高鮮鋭度に設計されたフィルムです。 微細な欠陥あるいは内部構造の検出を要求するさまざまな分野において、優れた性能を発揮します。 一般にはダイレクトまたは鉛はく増感紙と使用されます。 |
IX50 |
|
極超微粒子、超高コントラスト、高鮮鋭度に設計されたフィルムで、高度の検出力を持っています。 アルミニウムなどの軽合金の撮影に適し、一般にはダイレクトまたは鉛はく増感紙と撮影します。 |
IX80 |
|
極超微粒子、高コントラスト、高鮮鋭度に設計されたフィルムで、微細な欠陥部の検出に適しています。 合成樹脂、軽金属の低電圧X線検査はもちろん、高電圧X線、ガンマ線による厚い被検体の検査にも適しています。 一般にはダイレクトまたは鉛はく増感紙と撮影します。 |
IX100 |
|
超微粒子、高コントラストに設計された標準タイプのフィルムで、低電圧による軽金属撮影から高電圧X線やガンマ線による厚い被検体の検査に適しています。 感度が高く、広範囲に利用できます。 一般にはダイレクトまたは鉛はく増感紙と撮影します。 |
IX150 |
|
高感度、微粒子、高コントラストに設計されたフィルムで、IX100同様、低電圧から高電圧X線、ガンマ線による種々の被検体の検査に適しています。 X線装置容量に制限がある場合や、特に厚物に対して威力を発揮します。 一般にはダイレクトまたは鉛はく増感紙と撮影します。 |
IXFR |
|
極超微粒子、高コントラスト、高鮮鋭度という特性を有しています。 電子部品、ファインセラミックスなど低電圧のX線撮影に最適なフィルムです。 一般にはダイレクトで撮影します。 |
IX100FS |
|
蛍光増感紙と併用することによって、微弱のX線の検出と、高鮮鋭度の両立を可能にしました。 使用する線源に制限がある場合や、厚物の検査等の露出時間を長く必要とする検査において効果を発揮します。 (当社製品IXG2増感紙専用フィルムです。) |
IX600 |
|
蛍光増感紙と併用することによって、微弱のX線の検出を可能にしました。 使用する線源に制限がある場合や、超厚物の検査等の露出時間を長く必要とする検査において効果を発揮します。 (当社製品IXG2増感紙専用フィルムです。) |
フィルム品種 | 相対感度(IX100を100とする) | フィルムシステムクラス(*1) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
100KV (ダイレクト) |
200KV (鉛はく増感紙) |
Ir-192 (鉛はく増感紙) |
Co-60 (鉛はく増感紙) |
JIS K7627 |
ASTM E1815-08 |
ISO 11699-1 |
|
IX25 | 20 | 15 | 15 | 10 | T1 | SPECIAL | C1 |
IX30 | 30 | 25 | 18 | 16 | T1 | I | C2 |
IX50 | 35 | 30 | 30 | 30 | T2 | I | C3 |
IX80 | 55 | 55 | 55 | 55 | T2 | I | C4 |
IX100 | 100 | 100 | 100 | 100 | T3 | II | C5 |
IX150 | 200 | 200 | 170 | 170 | T4 | III | C6 |
IXFR | 20 | 20 | 20 | 20 | W-A | W-A | - |
IX100FS | - | 4000 IXG2増感紙 |
- | - | - | - | - |
IX600 | - | 60000 IXG2増感紙 |
- | - | - | - | - |
- *1当社推奨条件による分類
自動現像機用の処理剤
スーパードールSI (80ℓ用) | スーパードールI用のスターターです。 |
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スーパードールI (38ℓ用) | 自動現像機専用の濃縮液型現像液です。スーパードールIの推奨処理条件は、現像温度23℃、浸漬時間は120秒です。 |
スーパーFI (38ℓ用) | 自動現像機専用の濃縮液型定着液です。 |
富士タンククリーナー/中和剤キット(40ℓ用) | 富士タンククリーナーは、自動現像機用クリーナーで、水で希釈して使用します。中和剤は、富士タンククリーナーで現像タンクを洗浄したあと、使用液を中和し、廃棄するための薬品です。タンククリーナーと中和剤が同梱されています。 |
手現像処理用の処理剤
ハイレンドールI(5ℓ×4用の濃縮液体) | 手現像専用の濃縮液型現像液です。ハイレンドールIの推奨処理条件は、現像温度20℃、浸漬時間は5分です。 |
---|---|
ハイレンフィックスI(5ℓ×4用の濃縮液体) | 手現像専用の濃縮液型定着液です。 |
富士酢酸(50%溶剤) | 水で16対1に希釈して、停止液として使用します。停止液は、現像と定着の間に用いて定着液の変質を防ぎ、フィルムにしま模様、汚染、汚点が発生するのを防止します。 |
富士QW(2ℓ×25用の粉末) | フィルムを水洗する際の促進剤で、フィルムの水洗時間を大幅に短縮できる特長を持っています。 |
富士ドライウェル(2ℓ入の濃縮液体) | フィルムの水滴ムラを防止する溶液で、フィルムの乾燥ムラを防ぐ特長を持っています。200倍に希釈して使用します。 |
フィルム関連製品
ステップタブレット | ASME Section V ARTICLE 2 T-262およびASTM E-1079に基づく濃度計校正のための標準濃度片です。 |
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コントロールストリップ | ASTM E999およびISO 11699-2(EN584-2)に基づく現像システムの品質管理のための製品です。 |
自動現像機
工業用X-レイフィルム自動現像機(大型タイプ)
FNDX 9A


- 現像から乾燥まで10分で処理できる大型タイプの自動現像機。
- 大型タンク採用による安定した品質を実現。
- フィルムを自動挿入できるオートローダーを取り付けることで処理時間を大幅に短縮します。(オプション)
- 原液投入後、スイッチを押すだけでオートミキサーが自動調液します。(オプション)
工業用X-レイフィルム自動現像機(中型タイプ)
FNDX5 HS


- 現像から乾燥まで8分で処理できる中型タイプの自動現像機。
- 大型タンク採用による安定した品質を実現。
- フィルムを自動挿入できるオートローダーを取り付けることで処理時間を大幅に短縮します。(オプション)
工業用放射線検査
機材
工業用放射線検査機材を各種取り揃えております。
- X線装置
- フィルムカセット
- X線テレビ
- フィルムマーク
- シャーカステン
- 鉛箔増感紙
- フィルム乾燥機
- ステップタブレット
- 放射線測定機器(サーベイメーター)
- ペネトラメーター
X線画像変換サービス
X線画像の入出力業務や工業用X線フィルムのデジタル化サービス等のメディア変換サービスも行っております。
- ※ナレーションが入っておりますので、音声をオンにして再生してください。(YouTubeに掲載)